iPadとLightroomで写真現像をするメリットとデメリット。

iPadとLightroomで写真現像をするメリットとデメリット。

2022年8月16日

仕事でもプライベートでも写真を撮ることが多く、自然と現像(レタッチ)をする機会も多くなります。写真の管理やRAW現像にはAdobeのLightroom(ライトルーム)を使いパソコンで行っていましたが、iPadを使うようになってからはほとんどiPadで完結するようになりました。

今回はLightroomを使った現像をiPadで行うメリットとデメリットを紹介します。

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Lightroom(ライトルーム)とは

Lightroomは世界有数のクリエイティブ系ソフトウェア企業が提供している写真の管理と現像を専門としたソフトです。Lightroomを使うことで写真に写り込んだゴミなどを消去したり、明暗や色味を補正し撮影した写真を自分の理想のイメージに近づけることができます。

上の写真はFUJIFILM X-S10で撮影した写真を元データと現像したデータです。2枚の写真を比較してみるとより鮮やかな色味に補正されていることがわかると思います。

Lightroomは2022年現在、デスクトップのみ使用できる「Lightroom Classic」とデスクトップとスマホやタブレット等のモバイル端末で使用できる「Adobe Photoshop Lightroom」の2種類があります。
本記事ではiPadで取り扱うことのできる「Adobe Photoshop Lightroom」について記載いたしますので、以降はLightroomと表記します。

iPadとLightroomで現像するメリット

僕がiPadでLightroomを使って感じているメリットは主にこちらの4点です。

■メリット
 ・軽量コンパクトだからカメラと一緒に持ち歩ける。
 ・すきま時間でレタッチを進められる。
 ・Apple Pencilを使って細かい作業が簡単に操作できる。
 ・直感的に操作できる便利なUI。

ひとつずつ見ていきましょう。

軽量コンパクトなiPadだからカメラと一緒に持ち歩ける。

撮影したあとすぐにカフェに入ってレタッチをすることが多いので、カメラを持って出かけるときは必ずパソコンを持ち出していました。軽くて薄いノートパソコン、例えばMacBookAirでも1kg以上あるのでカメラ機材と一緒に長時間背中に背負って持って歩いていると負担に感じることもありました。

iPadPro11インチ以下のiPadならノートパソコンよりも軽く、コンパクトなので肩にかかる負担は軽減されました。また、ノートパソコンのときはバックパック一択でしたがiPadなら6Lくらいのショルダーバッグでもカメラとレンズ1本、iPadを入れて持ち運べるので荷物自体もコンパクトにすることができます。

写真を撮る、レタッチする。アウトプットの品質は変わらず荷物を減らすことが出来るのは嬉しい。

隙間時間でレタッチを進められる。

上記で挙げたようにiPadは軽量コンパクトで持ち運びやすいのでどこでもサッと取り出して作業をすることができます。僕の場合はパソコンを開く行為は割とモチベーションが必要というか、作業をすると決めて開くことが多いです。その点iPadはエンタメ目的で開くこともあったりするのでスマホ感覚でも手に取ることが出来るのでその流れで隙間時間にLightroomを起動して数枚レタッチをするといった行動に移しやすかったりします。
電車での移動時間や作業目的ではなく入ったカフェでの休憩中など、ちょっとした隙間時間でもやろうと思ったときにすぐ出来る環境を作ることが出来ます。

Apple Pencilを使って細かい作業が簡単に操作できる。

PCのアプリケーションのiPad版だと何かと機能的な制限がかかっていることも少なくない中、LightroomはPCとiPadの機能的な違いはありません。(Classicは除外しています。)

逆に操作性という点では僕はPCよりもiPadよりも優れていると考えています。理由はApplePencilが使えるから。

メーターの微調整やマスクをかけて部分的に補正するときなどマウスやトラックパッドよりもApple Pencilのほうが細かい操作が出来ます。

直感的に操作できる便利なUI。

これはiPadに限定した話ではなく、Lightroomのメリットです。Adobeツールの良いところは各作業工程でそれぞれに合ったソフトが提供されているところだと考えています。画像編集ツールは様々な高機能アプリがありますが、色々な機能が盛りだくさんなので扱えるようになるまでに断念していまう人も少なくないのかなと思います。

Lightroomは写真の「管理」と「現像(レタッチ)」に特化していて、その2つを操作するために必要な機能を見やすくわかりやすいUIで操作が出来るようになっています。

他社の画像編集ツールだと「現像(レタッチ)」と「加工」の機能がついていますが、AdobeはLightroomとPhotoshopに分かれて独立したツールとなっています。iPad版のLightroomだとLightroomでレタッチしているときにデータをPhotoshopに連携してPhotoshopで加工してまたLightroomに戻すということも出来るので2つのアプリを使わないといけないと思うと手間に感じますが、それぞれの役割にあった機能に限定されたUIなのでシンプルで使いやすいです。

iPadとLightroomで現像するデメリット

ipadでLightroomを操作するメリットを挙げましたが、パソコンのほうが良い場合もあります。
iPadで操作するときのデメリット(気になるところ)を紹介します。

■デメリット
 ・十分なネット環境が必要になる。
 ・作業場所によって光源が変わるため色味が異なる場合がある。
 ・デスクトップ版(Classic)ほど細かいレタッチが出来ない。

ネット環境が必要になる。

デスクトップとスマホやタブレット等のモバイル端末で使用できる「Adobe Photoshop Lightroom」では写真データは全てクラウドで管理されます。クラウド管理のおかげでどの端末でも同期できるのですが、反面Lightroomで写真を取り込んだり現像するには端末がインターネットに接続されていることが前提となります。

CellularモデルのiPadを使っている方なら問題ありませんが、Wi-Fiモデルの場合はカフェやコワーキングスペースなどWi-Fiが使える場所に行くか、スマホのテザリングやポケットWi-Fiなどを用意する必要があります。

パソコンでも「Adobe Photoshop Lightroom」を使う場合は同様ですが、パソコンでは写真データをローカルで管理する「Lightroom Classic」があるので、今回はiPadでのデメリットとして挙げました。

僕はWi-FiモデルのiPadwo使用していますが、iPhoneで楽天アンリミットを使っているので容量を気にせずテザリングが出来るし速度も問題ないのでストレスなく作業が出来ています。

作業場所によって光源が変わるため色味が異なる場合がある。

iPadではいつでも、どこでもLightroomを使うことができることがメリットですが、いろんな場所で現像するということはそれだけ様々な光源下で行うことになります。光の当たり方によっては色味が違って見えることもあるので注意が必要です。特に屋外での操作はそもそも見にくいこともあります。

デスクトップ版(Classic)ほど細かいレタッチが出来ない。

見やすく直感的に操作できるUIの反面、機能自体はLightroomClassicのほうがより細かいレタッチができるので用途によってはデスクトップ版のClassicでないと出来ないレタッチの表現があります。

とはいえ、基本的なレタッチは十分Lightroomで出来ますし、アップデートのたびにClassicしか使えなかった機能が使えるようになることも多いので、現時点では差があるものの数年後には同等の機能になる可能性も十分あると思います。

まとめ

■メリット
 ・軽量コンパクトだからカメラと一緒に持ち歩ける。
 ・すきま時間でレタッチを進められる。
 ・Apple Pencilを使って細かい作業が簡単に操作できる。
 ・直感的に操作できる便利なUI。

■デメリット
 ・十分なネット環境が必要になる。
 ・作業場所によって光源が変わるため色味が異なる場合がある。
 ・デスクトップ版(Classic)ほど細かいレタッチが出来ない。

メリットとデメリットを挙げましたが、持ち運ぶデバイスをノートパソコンからiPadに切り替えたことでより出先で作業することが楽になり頻度も増えました。ふとしたときに撮影したデータをiPadに取り込んでそのままLightroomでレタッチする。レタッチが終わった写真はそのままブログに上げたり、同期されたiPhoneのLightroomから書き出してSNSにアップするという流れがスムーズでストレスなく作業が出来ています。

Lightroomは機能の制限はありますが無料で試すことも出来るので、ちょっと触ってみて自分に合うかどうかを確認してみても良いかと思います。

iPadとLightroomでより写真を楽しめるようになってもらえると嬉しいです。
それでは。