2010年4月にiPadが初めて発売されてから今年で13年目。
この間にモデルも増え、機能や周辺アクセサリも様々な進化を遂げています。2022年時点ではタブレット市場のシェア50%、10年以上首位をキープしタブレット市場を牽引しています。そもそもiPadが生まれなかったらタブレット市場は無かったのかもしれません。
この記事ではiPadが発売されてから2023年現在の最新モデルまでの発売の歴史と進化の過程を振り返ってみようと思います。
当時を知らなかった人や、これからiPadを始めようと思っている人に歴史を知ってもらい改めてiPadの良さを実感してもらえると嬉しいです。
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iPad最新モデル一覧

2023年6月現在で発売されているiPadのラインナップは5種類。そのうち2種はiPadの第9世代と第10世代が併売されているので、モデル自体は4種類となります。
歴代iPad全モデル発売年表
発売 | 機種名 | モデル番号 | 液晶サイズ | 本体サイズ |
---|---|---|---|---|
2010年4月 | iPad | A1337、A1219 | 9.7インチ | W189.7×H242.8×D13.4mm |
2011年4月 | iPad (第2世代) | A1397、A1396、A1395 | 9.7インチ | W185.7×H241.2×D8.8mm |
2012年3月 | iPad (第3世代) | A1430、A1416 | 9.7インチ | W185.7×H241.2×D9.4mm |
2012年11月 | iPad (第4世代) | A1459、A1458 | 9.7インチ | W185.7×H241.2×D9.4mm |
2012年11月 | iPad mini | A1454、A1432 | 7.9インチ | W134.7×H200×D7.2mm |
2013年11月 | iPad Air | A1475、A1474 | 9.7インチ | W169.5×H240×D7.5mm |
2013年11月 | iPad mini2 | A1490、A1489 | 7.9インチ | W134.7×H200×D7.5mm |
2014年10月 | iPad Air2 | A1567、A1566 | 9.7インチ | W169.5×H240×D6.1mm |
2014年10月 | iPad mini3 | A1600、A1599 | 7.9インチ | W134.7×H200×D7.5mm |
2015年9月 | iPad mini4 | A1550、A1538 | 7.9インチ | W134.8×H203.2×D6.1mm |
2015年11月 | iPad Pro 12.9インチ | A1652、A1584 | 12.9インチ | W220.6×H305.7×D6.9mm |
2016年3月 | iPad Pro 9.7インチ | A1675、A1674、A1673 | 9.7インチ | W169.5×H240×D6.1mm |
2017年3月 | iPad (第5世代) | A1823、A1822 | 9.7インチ | W169.5×H240×D7.5mm |
2017年6月 | iPad Pro 10.5インチ | A1709、A1701 | 10.5インチ | W174.1×H250.6×D6.1mm |
2017年6月 | iPad Pro 12.9インチ (第2世代) | A1671、A1670 | 12.9インチ | W220.6×H305.7×D6.9mm |
2018年3月 | iPad (第6世代) | A1954、A1893 | 9.7インチ | W169.5×H240×D7.5mm |
2018年11月 | iPad Pro 11インチ | A2013、A1980、A1934 | 11インチ | W178.5×H247.6×D5.9mm |
2018年11月 | iPad Pro 12.9インチ (第3世代) | A2014、A1895、A1876 | 12.9インチ | W214.9×H280.6×D5.9mm |
2019年3月 | iPad mini (第5世代) | A2133、A2126、A2124 | 7.9インチ | W134.8×H203.2×D6.1mm |
2019年3月 | iPad Air (第3世代) | A2153、A2152、A2123 | 10.5インチ | W174.1×H250.6×D6.1mm |
2019年9月 | 10.2インチ iPad (第7世代) | A2200、A2198、A2197 | 10.2インチ | W174.1×H250.6×D7.5mm |
2020年3月 | 11インチ iPad Pro (第2世代) | A2068、A2230、A2228 | 11インチ | W178.5×H247.6×D5.9mm |
2020年3月 | 12.9インチ iPad Pro (第4世代) | A2069、A2232、A2229 | 12.9インチ | W214.9×H280.6×D5.9mm |
2020年9月 | 10.2インチ iPad (第8世代) | A2428、A2429、A2430、A2270 | 10.2インチ | W174.1×H250.6×D7.5mm |
2020年9月 | iPad Air (第4世代) | A2324、A2325、A2072、A2316 | 10.9インチ | W178.5×H247.6×D6.1mm |
2021年5月 | 11インチ iPad Pro (第3世代) | A2301、A2377、A2459、A2460 | 11インチ | W178.5×H247.6×D5.9mm |
2021年5月 | 12.9インチ iPad Pro (第5世代) | A2461、A2379、A2462、A2378 | 12.9インチ | W214.9×H280.6×D6.4mm |
2021年9月 | iPad mini (第6世代) | A2568、A2569 | 8.3インチ | W134.8×H195.4×D6.3mm |
2021年9月 | iPad (第9世代) | A2602、A2603、A2604、A2605 | 10.2インチ | W174.1×H250.6×D7.5mm |
2022年3月 | iPad Air 5 (第5世代) | A2588、A2589、A2591 | 10.9インチ | W178.5×H247.6×D6.1mm |
2022年10月 | iPad (第10世代) | A2696、A2757、A2777 | 10.9インチ | W179.5×H248.6×D7.0mm |
2022年10月 | 11インチiPad Pro(第4世代) | A2435 、A2759、A2761、A2762 | 11インチ | W178.5×H247.6×D5.9mm |
2022年10月 | 12.9インチiPad Pro(第6世代) | A2436 、A2437、A2764、A2766 | 12.9インチ | W214.9×H280.6×D6.4mm |
モデル別に進化の歴史を辿る
iPad(無印)

無印iPadは、AppleのiPadラインナップのエントリーレベル(入門版)とされています。これはiPadシリーズの中で最も手頃な価格設定となっており、一般の消費者や教育の現場などに最適化されたモデルです。
2010年の第1世代から最新の第10世代までの10種類が発売されています。
iPad無印は、その基本的な機能と堅牢なパフォーマンス、そして比較的低価格によって、多くのユーザーにとって最初のiPadとして選ばれることが多いです。Retinaディスプレイ、A12 Bionicチップ、Apple PencilとSmart Keyboardへの対応など、必要十分な機能を持っているため、日常のWebブラウジング、メールチェック、動画視聴、ゲーム、基本的な仕事などには問題なく対応します。
無印iPadは日常のタスクには十分すぎるほどの性能を持ちながらも手頃な価格を保つことで、多くの人々にiPadの魅力を届けています。
iPad mini

iPad miniはAppleのiPad製品ラインナップの中で最も小型であり、モビリティと便利さを重視するユーザー向けに設計されています。
サイズが小さいため、持ち運びやすく、旅行や通勤、外出先での使用に最適です。そのため、頻繁に移動するビジネスパーソンや学生、旅行好きな人々に特に人気です。また、その小さなサイズは子供の手にもフィットしやすく、教育目的やエンターテイメント用途としてもよく使用されます。
iPad miniは小型ながらも性能が高いので、動画の視聴、ゲーム、文書作成など、日常のタスクをスムーズにこなすことができます。また、Apple Pencilのサポートにより、描画やノート作成なども行うことができます。
その一方で、iPad miniはそのコンパクトさから、大画面での作業を求めるユーザーや高度なグラフィックスや処理能力を必要とする専門的な作業には向いていません。そのような用途では、iPad ProやiPad Airのような大画面でパワフルなモデルがより適しています。
したがって、iPad miniはその携帯性と使いやすさから「モビリティと便利さを求めるユーザー」向けに位置づけられています。これは移動が多いビジネスパーソン、学生、旅行者、または手軽にiPadの体験を求めるユーザー、子供などに特に適しています。
iPad Air

iPad AirはAppleのiPad製品ラインナップの中で、高性能で洗練されたデザインを持ちながらも、Proモデルよりは手頃な価格設定の製品として位置づけられています。
主な特徴としては、第4世代以降はデザインも刷新され、10.9インチのLiquid Retinaディスプレイ、Apple Pencil(第2世代)とMagic Keyboardのサポートがあります。これらにより、スムーズなパフォーマンス、鮮明なビジュアル、繊細な描画やタイピングが可能になっています。
このような特徴から、iPad Airは個人のエンターテイメント用途(映画の視聴やゲームなど)にはもちろん、仕事や学習にも使えるように設計されています。そのため、プロフェッショナルユーザー(グラフィックデザイナー、写真家、ビデオエディターなど)や学生、そして一般の消費者の間で幅広く使われています。
しかし、もっと高度な機能や最高レベルのパフォーマンスが必要なプロフェッショナルユーザーにとっては、iPad Proが適しています。Proモデルはより高解像度のディスプレイ、より高速なプロセッサ、より進化したカメラシステムなど、より高度な用途に対応するための機能を持っています。
総じて、iPad Airはそのバランスの取れたパフォーマンスと価格により、「中級から上級のユーザー」向けに位置づけられています。これはエンターテイメント目的からプロフェッショナルな作業まで、多様な用途でiPadを使用したいユーザーに特に適しています。
iPad Pro

iPad Proは、AppleのiPadラインナップの中でも最も高性能で、最も高機能なモデルです。このシリーズは、パワフルなパフォーマンスと先進的な機能を必要とするプロフェッショナルユーザーやパワーユーザー向けに設計されています。
主な特徴としては、高速な最新チップ、11インチまたは12.9インチのProMotionテクノロジーを備えたLiquid Retina XDRディスプレイ、Apple Pencil(第2世代)とMagic Keyboardのサポートがあります。これにより、複雑なタスクの処理、生活感あふれるディスプレイ、快適な描画やタイピングが可能になっています。
これらの特性により、iPad Proは高度な画像や動画編集、プロフェッショナルなデザイン作業、大規模なデータベース管理、高性能ゲームなど、高い処理能力と高精細ディスプレイを必要とする作業に非常に適しています。そのため、グラフィックデザイナー、ビデオエディター、写真家、ゲームエンスージアスト、エンジニア、研究者などが主なユーザーとなっています。
しかしながら、これらの高度な機能はそれに伴った高価格を意味します。したがって、日常的なWebブラウジングやメールチェック、基本的な文書作成などのタスクには、iPad AirやiPad無印などの低価格なモデルが十分対応可能です。
総じて、iPad Proはその高性能と高機能性から「プロフェッショナルユーザー」または「パワーユーザー」向けに位置づけられています。これは高度なタスクを処理する能力を必要とするプロフェッショナルや、最高のパフォーマンスと機能を求めるユーザーに特に適しています。
まとめ:これからiPadを購入する方へ

この記事ではiPadの歴史を辿りながら機能やデザインの進化を振り返ってみました。2010年の発売当初は大きいiPhoneと揶揄されることもあったようですが、年々進化を遂げタブレット市場を牽引する存在となったiPad。
iPadは無くても困ることはないけど、あると日常が少し豊かになる。そんなデバイスだと思っています。
明確な目的が無いとただネットサーフィンをするだけ、動画を見るだけのまさに「大きいiPhone」で終わってしまう可能性がありますが、やりたいことが明確ならそれを最大限サポートしてくれます。
今回挙げたそれぞれのモデルがどのようなものなのかを参考にして、自分に合ったiPadを見つけてみてはいかがでしょうか。